発展途上国で、子どもたちを支援しているNGO、ワールドビジョン。
ここのスポンサーになることで、今まで知らなかった海の向こうの子どもたちと、つながりを持つことが出来るようになります。
子供たちと手紙をやりとりしたり、一年に一度は、すくすく成長する子どもたちの写真も送られてきます。
現地に行って、子どもたちや家族と交流できるツアーも定期的に開かれています。
こんなふうに、支援地域の子たちと触れ合えると、支援できているという実感も感じられていいですよね。
では、どの国の子どもを支援するか、選ぶことはできるのでしょうか。
ずばり、できます!
性別や年齢、国籍などを絞って、支援することも可能です。
(特に指定せずに、ワールドビジョン側にお任せすることも可能)
では、どんな国があるのでしょうか。
アイウエオ順で、支援国や、支援内容を調べてみました!
尚、2018年初夏現在の調査ですので、支援国などが多少変動することもあると思います。
※ 本記事の写真はその国で撮影されたものをチョイスしてます。けれどワールドビジョンさんのお世話している子供たちというわけではないです。
目次
- インド
- インドネシア
- カンボジア
- スリランカ
- タイ
- ネパール
- バングラデシュ
- フィリピン
- ベトナム
- ミャンマー
- モンゴル
- ウガンダ
- エチオピア
- ケニア
- コンゴ
- スワジランド(エスワティニ)
- タンザニア
- マラウイ
- ルワンダ
- エクアドル
- エルサルバドル
- ワールドビジョンのチャイルドスポンサー活動まとめ
インド
ワールドビジョンさんは、インドでは主に南部地域を支援していました。
この地域の課題は、
- 栄養不良の子どもが多い。
- 子ども達を健全に育てる、教育する環境がない。
- トイレが不衛生。
- 慢性的貧困世帯が多い。
主にこうしたことです。
ワールドビジョンさんは、例えば以下のような活動で支援しています。
- 小学校に井戸を作った。
→ 遠くまで水を汲みにいかなくても近所で安全な水を貰うことが出来るように。
- アルコール依存症治療プログラム
→ 酒浸りになって家族に暴力をふるうこともあったお父さんたちが立ち直り、生計を立てて家族を養っていけるようになった。
- 教育支援
→ 勉強が遅れてしまっている子供たちに、放課後の補修クラスを提供。子どもたちは英語やタミル語、算数などの、基礎的学力をつけることができた。
インドネシア
インドネシアでも貧困率の高いトウナ地域を援助しています。
この地域は
- 農業生産性が低い
- 貧しい分、子どもの教育や健康が後回しにされがち。
こうした課題があります。
ワールドビジョンさんの今までの活動事例は以下のようなものがあります。
- 有機栽培農法の普及や支援
野菜をオーガニックで育てる農法を普及させ、農家の収穫高、収入と共に増やしました。親が年に出稼ぎにいなかくても家族の生計が立てられるようになったそうです。
会計の方法や、効率よい出荷システムなどについても人々が学んでいます。
- 貯蓄や子供の権利の大切さを学ぶ
あまり、貯金意識がない世帯、収入が低く貯蓄が難しい世帯が多い地域。
子どもたちにも、貯金の大切さについて啓発活動を行っています。
カンボジア
カンボジアの、ワールドビジョンさん支援地域の課題としては、主に以下のようなものがあります。
- 安全な水を入手することが難しい
- 家庭内暴力、親のアルコール中毒などが多い
- 親の出稼ぎにより、家族が離ればなれ
- 住民同士の協力関係が希薄
これに対して、ワールドビジョンさんの活動には、例えば以下のようなものがあります。
- 野菜を育てる方法、ニワトリを飼う方法を伝授
農産物を出荷したお金で、子どもの養育費が増え、子どもが学校を辞めなくてもすむようになったそうです。
- 安全な水源の確保
安全な水源を作ることで、水が原因の病気になることを防げています。また、手洗いなど菌をよせつけないための学習活動も行われています。
- 子どもへの愛情表現の仕方を講習
地域の大人たちへ、子どもたちにどうやって愛情を伝えたらいいのか、また子育ての仕方について講習が開かれました。
子供たちも、どうやって虐待から身を守ったらいいのかを学習しました。
スリランカ
ワールドビジョンさんの支援地域の課題としては、以下のようなものがあります。
- 日々の食料にも事欠く貧困世帯が多く、栄養不良の人々が多い
- 水源が汚れていて、下痢などが発生しやすい
- 識字率が、他の地域よりも低い
ワールドビジョンさんは、例えば以下のような活動をしています。
- 起業研修を開き、シングルマザーの人でも子どもを育てるのに必要なお金を稼げるようになった。
- 作物が育つ時期だけしか農業ができず収入が不安定だったが、乳牛の購入を支援してもらって、収入が安定するようになった。
- 新しく学校が建設され、156人の子どもたちが通っている。また、図書室を4つの学校に開設して、子どもたちの好奇心や知恵をはぐくんでいる。
タイ
旅行先としても人気のあるタイですが、ワールドビジョンさんの支援地域の課題は次のようなものがあります。
- 教育に対して関心が払われておらず、子どもたちがちゃんとした教育を受けられない。
- 10代での望まない妊娠や、性感染症が多い。
- 農業や漁業で安定した収入を得ることが出来ていない。
- 衛生についての知識がない。
ワールドビジョンさんの活動は、例えば以下のようなものがありました。
- 家族の収入を増やすため、ナマズの飼育や野菜栽培についてのレクチャーが行われた。若者グループが新しく野菜栽培をはじめ、昼食を自給できるようになっている。
- 現地の教師が、子どもたちに興味を持たせる教育方法を学びました。また、5家族が「脳科学にもとづく教育方法」を学び、子どもたちのやる気を引き出しています。
- 子どもたちに、性や生殖についてのちゃんとした知識を教えています。
ネパール
インドの北、ヒマラヤ山脈も聳えるネパール。
ワールドビジョンさんの支援地域の課題は以下のようなものがあります。
- 水道やトイレの整備が進んでいない
- 栄養不良の妊産婦、子供が多い
- 90%の家庭の年収が、年間三万円以下。
ワールドビジョンさんの、ネパールでの活動例をチェックしてみました。
- 水タンクを設置したことで、遠くまで水を汲みに行かなくてもよくなり、手洗いも食事前に行うことで、病気を防げるようになった。
- 子どもの権利について親が理解できるようになり、無理に娘を早く結婚させようとせず、勉強を続けさせるようになった。
- 学校に新しい机や椅子、書籍を供給、子どもたちの学習環境が整った。
- 両親が、それまで出していなかった出生届を政府に提出。様々な行政サービスが受けられるようになった。
バングラデシュ
インドとミャンマーの間にあるバングラデシュ。
こちらの支援地域の課題は、主に以下のようなものがあります。
- 子どもたちが十分な教育を受けられない。
- 女の子には早婚の問題がある。
- 食料が足りず、栄養不良の子どもたちが多い。
- 安全な水源や、衛生的なトイレの不足。
ワールドビジョンさんの支援活動の成果は、例えば次のようなものがあります。
- ヒ素を含まない水を飲める家庭の割合が増えた。
- 若者たちが人生をよりよく生きるためのクラスに参加して、計画性やコミュニケーション方法、よりよい決断の仕方などを学べた。
- 基本的な医療サービスが受けられるようになった。
- 子どもの権利を地域に普及し、早婚や児童労働の問題点について理解が進んだ。
フィリピン
日本からも比較的近いフィリピン。たくさんの島々からなる国です。しばしば台風が直撃し、甚大な被害をもたらしています。
フィリピンの支援地域の課題は主に以下のようなものがあります。
- 台風による被害
- 栄養失調の子どもが多い。
- 貧困のため、小中学校に通えていない子どもの割合が高い。
- 食べ物もろくに食べられない貧困世帯が多い。
ワールドビジョンさんの、フィリピンでの活動成果例として、以下のようなものがあります。
- 学校を中退した10代の子どもたちが、電気コースを受講、電気技師の技能を身に付けることができた。
- 3カ月集中の読み方クラスが開かれ、子どもたちが本など色んな情報を利用できるようになった。
- 栄養講習が開かれ、お金をかけずに地域にある食材を利用して、栄養豊富な食事をつくる方法が広まった。栄養状態を回復する子どもたちが増えた。
ベトナム
ワールドビジョンさんは主にベトナムの北部地域で活動しています。
この地域の支援課題としては次のようなものがあります。
- ベトナム語の授業についていけず、中退する子どもたちが多い。
- 地域をリードしていく人材が不足している。
- 非効率的な農法のため、農産物の収穫や収入が少なくなっている。
- 衛生的なトイレの不足。
ワールドビジョンさんによる活動成果には以下のようなものがあります。
小規模ビジネス支援グループによって、貧困家庭に、家計管理や家畜の飼育方法が教えられたり、豚の提供が行われ、自立して貧困から抜け出すことができるようになった。
- 大雨など災害時の備えについて講習が行われた。
- 子どもたちがリーダーシップや科学技術を学ぶ研修に参加できた。
- 子どもフォーラムが開かれ、子どもたちが自分達の直面している問題などについて話しあうことができた。
- 養豚技術の研修によって、家畜を健康に育てることができるようになった。
ミャンマー
現在、民主化と経済改革が行われているミャンマー。
ワールドビジョンでは南部地域を支援しています。この地域の課題としては、主に以下のようなものがあります。
- 貯蓄をしていない世帯が9割を超える。
- お金が足りずに学校に通えない子供が多い。
- 低体重児の割合が多い。
ワールドビジョンさんのこの地域での活動成果例をチェックしてみました。
- 子どもたちが、防虫蚊帳の中で眠れるようになって、マラリアなど蚊が媒介する病気から守られるようになった。
- 貯蓄の大切さや英語を学習した。
- 大洪水が発生したが、避難者へ避難所や衛生用品、食べ物が提供された。
- 洪水によってダメージを受けた校舎の補修が行われた。
- 豚の健康管理について講習が開かれ、農家が家畜を病気から守るすべを覚えることができた。
モンゴル
大草原が広がるモンゴル。
ワールドビジョンさんの活動地域の支援課題は以下のようなものがあります。
- 失業率が高く、貧困率が高い。
- 不満を抱える親による児童虐待が発生している。
- 充分な教育を受けられていない子供たちが多い。
- 5歳未満の子供が、慢性的な栄養不良に陥っている割合が高い。
ワールドビジョンさんの、活動成果事例をチェックしてみました。
- 暖かい衣服や食料に困ってないかと子供たちを見て回り、必要な時にはそれらを提供。
- 家や学校のトイレが修繕されたり設置され、衛生なトイレが使えるようになった。
- 地域住民や警察が、子どもたちを守る方法についての講習会に参加した。
- 住民たちが共同経営する養蜂場の立ち上げを支援。大人と子供あわせて30人以上の生計をまかなえるようになった。
▽チャイルドスポンサーの詳細はこちらをクリック!
以上では、アジアの支援国や支援内容をアイウエオ順に紹介してきました。
もちろん、ワールドビジョンさんの支援地域はアジアだけではありません!
次にアフリカと中南米における、チャイルドスポンサー活動の内容を見てみましょう☆
まずは、アフリカ地域から。
ウガンダ
アフリカ大陸の東、日本の本州とほぼ同じ広さの国、ウガンダ。公用語は英語です。
ワールドビジョンさん支援地域の課題は次のようなものがあります。
- 小学校に行けなかったり、中退してしまう子供が多い。
- 安全な水源を確保できない人が多い。
- 下痢やHIV、マラリアの感染者が多い。
ワールドビジョンさんの活動成果内容としては以下のような例があります。
- 大人たちが貯蓄グループに参加。生計を立てていく事業計画を練り、貯蓄の大切さを学んだ。このことで高い金利のローンを借りず、計画的に生計を立てていけるようになり、子どもたちの学費も払えるようになった。
- 地域住民が木を伐採してしまうことが環境を破壊していたが、環境保全の講習が行われて、自然資源を守る意識が生まれ、作物もよく実るようになった。
- 読み書きや計算の補修が行われ、小学校の中退率が減った。
エチオピア
アフリカ大陸北東部。ムッソリーニのファシスト政権時代のイタリアの植民地であった5年間以外は、アフリカの中でもずっと独立を保っていた国。
ワールドビジョンさんの支援地域の課題は以下のようなものがあります。
- 年間を通して十分な食料を得られない世帯が多い。
- 貧困のため入学が遅くなったり、中退する子どもが多い。
- 医療施設や、お医者さんや看護師、薬などが不足している。
- 安全な飲料水が確保できない世帯が多い。
ワールドビジョンさんの活動成果の例をピックアップしてみました。
- 井戸が建設され、4000人以上の生徒が安全な水を飲めるようになった。
- 読み書きキャンプが開かれ、子どもたちの読み書き能力が向上。図書室の本も増えて、子どもたちが読書に親しめるようになった。
- 子どもたちの権利についての考えが普及され、子どもたちの教育などが大切にされ、早婚を防ぐことができた。
- 子ども議会が開かれて、身の回りの大切な出来事について、意見を交換し、主張できるようになった。
ケニア
旧イギリス植民地だったケニア。インド洋に面した高地で標高は最大1800mです。
ワールドビジョンさんの活動地域の課題は、主に以下のようなものがあります。
- 子どもを大切にするという習慣が薄く、虐待にあったり搾取されている子供が多い。
- 基本的な読み書きができない子供が非常に多い。
- 医療施設や薬、医療スタッフが不足している。
- 安全な水を確保できない世帯が多い。
ワールドビジョンさんの活動成果には、次のようなものがあります。
- FGM(女性器切除)の危険性や、女の子が10代はじめで結婚させられる早婚についても啓発活動が行われ、多くの女の子がFGMを拒否し勉強を続けられるようになった。
- 汚れた水が生活用水として使われていたが、安全な水源が確保されるようになった。
- HIV予防のための啓発活動、HIVで親を亡くした子供たちへの支援が行われた。
コンゴ
旧ベルギー植民地だったため、公用語は今でもフランス語のコンゴ。広大な国ですが、長年の内戦や紛争などにより国内が荒廃しています。
コンゴでの、ワールドビジョンさんの活動地域の課題は次のようなものがあります。
- 耕す土地を持っていない農民の割合が多い。
- 基礎的な読み書きができない子供が多い。
- 学校に行けなかったり中退してしまう子供が多い。
- 徒歩30分以内の場所で安全な水源を入手できない人が多い。
これらに対して、ワールドビジョンさんの活動成果には以下のようなものがあります。
- 貯蓄グループを開催。住民たちが自主的に計画した小規模ビジネスに融資。例えばあるお母さんはキャッサバやピーナッツなどを販売して子どもに十分な食べ物や初等教育を与えられている。
- 水道が開設され、安全な水がより近所で汲めるようになった。
- 3000人以上の子どもたちが、蚊帳の中で眠れるようになってマラリアなどの感染から守られている。
- 農業技術の研修や設備支援を受け、農業で生計を立てていけるようになった。
こうしてみてくると、
ワールドビジョンさんの活動の特徴は、地域住民の自主性を育てることにあるといえるでしょう。
ただお金を渡したり、食料を渡すだけでは、渡すのをやめてしまえば元通りですし、住民の人の自主性を奪ってしまうことにもつながりかねません。
作物を育てる方法を講習したり、育てていける家畜を支給したり、さらに貯蓄の方法、子どもに教育を与える大切さについても普及させることで、次世代のリーダーを育てることにもつながっているといえます。
ワールドビジョンさんのチャイルドスポンサーになることは、寄付金控除対象にもなっていますよ♪
スワジランド(エスワティニ)
スワジランドはアフリカ大陸の南、南アフリカ共和国とモザンビークに国境を接しています。
近年の干ばつによる被害とエイズの蔓延によるダメージを受けています。
ワールドビジョンさんの活動地域での課題は主に以下のようなものがあります。
- HIV陽性の割合が高い。
- 教育を受けたことのない保護者が多い。
- 安全な飲料水を得られる人の割合が少ない。
- 栄養不良だったり、十分な作物を得られていない人が多い。
これらに対して、ワールドビジョンさんの活動成果は例えば以下のようなものがあります。
- 養鶏プロジェクトの支援により、住民たちが学用品など子供たちの教育に最低限必要なものが買えるようになった。
- 安全な水源を子どもたちの家の近所に開設した。
- 子どもたちの権利や、地域や家庭の意思決定に子供たちが参加する方法、児童虐待の通報方法についてレクチャーが開かれ、子どもたちがより大切にされるようになりました。
タンザニア
アフリカ東部、ケニアの南に位置する国です。
タンザニアでの、ワールドビジョンさんの支援課題は主に以下のようなものがあります。
- 学校に行けなかったり中退してしまう子供が多い。
- 十分な農業生産高が得られていない。
- 安全な水源を得られない人が多い。
ワールドビジョンさんの活動成果例としては以下のようなものがあります。
- 干ばつに強い品種のトウモロコシ栽培を支援。干ばつの中でも農産物を収穫し、収入を得られるようにサポート。
- 出生証明書の提出について啓発活動が行われ、子どもたちの出生証明書が行政に提出され、医療サービスを受けられるようになった。
- 学校に水タンクが設置され、水を汲みに家に帰らなくてもよくなった。
マラウイ
マラウイはアフリカ大陸南東部の内陸、高原地帯に位置しています。
ワールドビジョンさんの支援地域の課題は以下のようなものがあります。
- トイレが普及していないため下痢やマラリアなど感染症にかかりやすい。
- 農業設備が不十分なため、作物があまりとれない。
- 小学校を中退する子どもが多い。
ワールドビジョンさんの活動成果には、例えば以下のようなものがあります。
- 井戸が新しく掘られ、人々が安全な飲料水を近隣で得られるようになった。
- 重度の栄養不良にあった子どもたちについて、栄養改善プログラムが実施され、体重が増加した。
- 読書キャンプが開かれ、子どもたちが読み書きできるようになった。
ルワンダ
アフリカ大陸中部。
1990年に内戦、1994年に大量虐殺が起こり、20年が経つ今も平和再構築に取り組んでいる国です。
ワールドビジョンさんの支援地域の課題は、主に以下のようなものがあります。
- ジェノサイドやHIVにより親を亡くした孤児が多い。
- 慢性的に栄養不良の子どもが多い。
- 日常生活に必要な読み書きができる子どもの割合が少ない。
- 初等教育を受けられない子供が多い。
ワールドビジョンさんの活動内容は、例えば以下のようなものがあります。
- トイレが設置され、感染症を予防することができている。
- ジェノサイド後は隣人と挨拶することすら難しかった地域で、和解と癒しのプログラムが開かれ、住民間の距離が少しずつ近付いている。
- 診療所が開設されて、住民が医療サービスを受けられるようになった。
エクアドル
アジア、アフリカと支援内容を見てきましたが、ワールドビジョンさんでは現在中南米でもチャイルドスポンサーシップ活動をしています。
まずエクアドルは、その名の通り、赤道直下にある大変暑い国。
白人と現地人の混血が住民の8割を占めています。そして「コンドルは飛んでいく」でもお馴染みのアンデス山脈が国土を縦断していて、首都も標高2800mの高地にあるんです。
エクアドルでの、ワールドビジョンさんのチャイルドスポンサー支援課題は主に次のようなものがあります。
- 多くの人々が極貧状態。海外などに出稼ぎに行く人も多い。
- 子どもたちに下痢と肺炎が多い。
- 中等教育を受けられない子供たちが多い。
- 栄養についての知識が乏しく子供たちが栄養不良になっている。
これまでのチャイルドスポンサー活動の成果としては次のようなものがあります。
- 子どもたちが読み書きやコンピューター講習に参加した。
- 家庭菜園での有機野菜の栽培方法や栄養価の高い食事についての講習会に大人たちが参加し、子どもたちの栄養状態が回復した。
- 子どもたちが教育を受けることの大切さや、子どもに愛情をそそぐ方法についてセミナーが開かれ、より子供たちが大事にされるようになった。
エルサルバドル
1980年より内線が20年もつづき経済ダメージと治安悪化が継続している国。南は太平洋に面していて、大きさは日本の四国くらい。人口密度がとても高い国です。
住民の多くは白人と現地人のメスティーソ(混血)です。
チャイルドスポンサーの支援課題としては次のようなものがあります。
- 水が汚染されている、住宅が不衛生などで子供たちの下痢や肺炎が多い。
- 治安が悪く、危ないので学校にも通えない子供たちが多い。
- 貧困ゆえに麻薬取引やギャング団などに加入してしまう若者が多い。
- 貧困のためアメリカに出稼ぎにいく若者が多い。
この地域でのチャイルドスポンサーの活動成果には以下のようなものがあります。
- 青少年クラブで、若者たちが小規模ビジネスの経営について学んだ。
- 魚の養殖池を設置、住民の食料や収入を助けている。
- デング熱などの原因となる蚊の繁殖を防止する方法を学ぶ講習が開かれた。
- 子どもたちに読み書きや計算などのコースが開かれて、子どもたちが学習に自信を持てるようになった。
ワールドビジョンのチャイルドスポンサー活動まとめ
やはり、地域の住民の人々、ひいては未来を作っていく子供たち自身に、自分たちの環境をよくしていく能力を育てていこう、というのがワールドビジョンさんのチャイルドスポンサー活動のカナメになっているのではないかと感じました。
基礎的な読み書きや計算能力がなく
ては、貧困から抜け出すことも難しいので、子どもたちが教育を受けることは大切。
でも、子どもや特に女の子に教育を受けさせるという考えがまずない地域では、それも難しいので、まずは親を説得するところから。
本当に、次世代の繁栄を願うのだったら男女両方の子供によりよい教育機会を与えてあげることが大切ですよね。
また、家庭菜園や畜産支援も目立ちました。有機野菜の栽培方法を教えたり、家畜の飼い方を教えたり、もちろん立ち上げ時の物質的支援もしているのですが、やはり知識の伝達も、とても重要なファクターだと思います。
ただ支援物資を渡す、などではなく人々の心に知識や勇気、知恵を育てるために現地に根付いて密接に活動しているチャイルドスポンサーシップは、よりよい支援形態だといえそうです。人々の潜在力を引き延ばしていくかたちが特徴です