オランダの料理はまずいとか、イマイチとかよく言われますね…。オランダ人は味には興味がない人々なんだとかも。
確かに、留学生のオリエンテーションウィーク中は、ドミノピザとかパンケーキとか、割と大味なものが続いて、しかもドミノピザのクオリティも、日本の方が全然美味だったので、前評判は本当だったのか…?などと思いかけもしました。
オランダの街並みは、もんのすごく綺麗で建物はオフィスビルや団地までお洒落に遊び心あふれるデザインがされていて、素晴らしいのに…どうして料理はこうなの!?tど不思議に思った瞬間も・・・。
とはいえそれは一面で、オランダには美味しい食べ物もめちゃめちゃ沢山あります!この記事で随時ご紹介していくでやんす!
へリング(ハーリング)(生ニシン)
価格:一匹1.7ユーロ前後
いや~、これがもう旨いのなんのって!生魚好きの日本人にはたまりませんわ。
塩漬けしたニシンを生で保存し、塩抜きして食べるものらしいです。しょっぱくはありません。
屋台で魚屋さんが、頭、骨、内臓をささっとナイフで取り除いてくれ、玉ねぎやキュウリのピクルスを添えて食べます。本場オランダの食べ方は、尻尾をつまんで上を向いて口を開け、頭の方からパクパク食べるというもの。
でもそんなに一気に食べたらもったいなさすぎるので、私はチョコチョコフォークで食べていきます。北海の冷たい水の中で泳いだニシンは、脂が良くのっていて、新鮮で、極上の刺身みたいです。正直、日本でもここまで美味しい生魚を食べたことは数えるほどしかありません。
おいしさに写真を撮るの忘れて、下半分の身がよくみると無いのは、わたしが食べたからです汗
上の写真のように、やわらかいパンに挟んだハーリングのサンドイッチも売られています。
タラのてんぷら
価格:1セット3ユーロ
オランダ名は、kibbeling(キベリング)。あ、パンは別売りです。魚屋さんの屋台で買える。タラなどの白身魚を衣につけて揚げてあって、マヨネーズソースにつけて食べるというファーストフード的な。
マヨネーズソースは、柑橘系の甘い風味やバジルのような葉っぱで風味がつけてあって爽やか。魚も肉厚でぷりぷりしていて、たぶんわりと新鮮なお魚をつかっているのだと思う。コンビニとかで売られている、ペラペラの肉とはわけが違います。
けど、、、まあジャンクフードだな・・・。衣とマヨネーズのせいで油分は相当多いと思う・・・。不味くはないけど、これがへリングよりも高いというのが個人的には許せません笑・
へリングと比べたら、ボリュームは、価格相応。魚まるごと一匹揚げているのでは?という勢いなので、わりとお腹の足しにはなります。
うなぎの燻製サンドイッチ
魚屋さんの屋台で、2.75ユーロ。生にしんサンドより少し高いです・・。流石うなぎ。
これがまた新食感!いわゆる燻製のスモーキーなこうばしい薫りがするのですが、肉はやわらかくて、ちょっと生みたいな感触も残っている。日本のうなぎの蒲焼の白(たれ無し)が一番近いかもしれないけれど、やっぱり違うなあ。脂は乗っているんだけど、強いていえば、お寿司で脂ののった魚を炙ってもらったネタに少し似ているが・・。
見分け方は、白くてニシンより長めの魚が折り返し気味にサンドに挟んであったら、ウナギです。オランダ名は「gerookt paling」英語だとウナギは「eel」ですな。濃厚な身が、ふわふわの白パンにマッチ。
小海老のサンドイッチ
屋台で2.3ユーロくらい。この海老、そんなにプリプリはしてません。モソモソしてて薄味なので、サンドイッチで食べるにはちょっと物足りないかなーー。わたし的には。海老は、ピンク色の指みたいに、全体が桃色なのでした。小海老はオランダ語でgarnalenです。
ビターボレン
オランダの名物、丸型コロッケです。ビターボレンとは「ビターなボール」つまり「苦い玉」って意味ですね。別に苦くはありません。
衣がカリッと揚げてあって、色も焦げ茶色。中には、薄茶色のクリームがとろーりと詰まってます。竹ひごっぽい爪楊枝みたいなもので挿して、ディップは、マスタードをマイルドにしたようなのにつけます。
カリッ、とろ~んというこの感触、たこやき、特に某銀だこにそっくり!!大きさも通常のたこ焼きサイズです。これに鰹節とマヨネーズかけたら、まさにタコ抜きたこ焼・・・。
フライド・ポテト
オランダ名はpatates frites(パタットフリッツ)。ジャガイモが主食の勢いのオランダ人のこと、レストランにも屋台にも、あちこちで見かけます。ディップも、トマト系や、マヨネーズ系とかいろいろ。皮がかため・厚めに、カリッと仕上がってます。
ともかく揚げ物の衣はサクサク系がオランダでは好まれているのかな・・。
レストランで頼むと、このように小さなバケツに山盛りで届きます汗
ミートボールとチキンスープ
balgehakt(バウヘハクト)。ミートボール。テニスボールくらいのサイズから、卓球玉よりひとまわり大きいくらいのサイズまで。
牛と豚の合いびき肉をこねて、バターで焼いたあとに煮込んでいるそうな。味はソースによります。中は、ちょっとレアステーキみたいな色をしていて、軟骨なども混じっているのか?たまにコリコリとして、つくねっぽい食感です。
で、オランダ料理の特徴だと思うんですが、たいてい何かスパイスのようなもので、エスニックっぽい味付けがお肉にしてあります。(イタリア人女子は、オランダのお肉はなにかストレンジな味がする・・とか言ってた)
ハーブスパイス好きにはぴったり。
右の黄色いスープは、kippensoep(きっぺんスープ)という鶏ガラスープ。ターメリックのようなややカレーっぽい味がして、鶏肉やパーミセリという細い麺、それにピーマンやパプリカなんかの野菜の細切りも入ってます。
スープは学食で1ユーロほど、肉団子が1.5ユーロくらいだった。
コロッケパン、赤キャベツの煮もの等
これは、ライデン大学の学食で食べたもの。これだけで4.7ユーロ(500円)くらいしましたので、スクール・カフェテリアにしてはちょっと高いけど、、、いかにもオランダらしい料理だし、凄く美味だったので満足。
左にあるのは、「ブローチェ・クロケット」、「コロッケパン」です。カリッと揚げた円筒形のコロッケを、やわらかいパンに挟んで食べます。コロッケの中はクリーミーで、皮もサクサクでいい感じ。
真ん中にあるのは、紫色のものが、赤キャベツと林檎などを甘めに煮た酸味のあるサラダ(rodekool)、下が、ピクルスなどの混じった野菜の酸っぱいマヨネーズあえ、左がコールスロー的なレタスなどのサラダです。どれもビネガーが使われてますね。お酢好きには最高。そして、、わつぃは、これらをコロッケパンにサンドして食べてみました。これが大正解で…いや~マジで旨かった。
右側のスープは、インドネシア料理のガドガドスープ。ピーナツやタマリンド果汁、ライム、など色々なものが混ざっている、エスニックでマイルドな味わい。
エルテン・スープ(青豆のスープ)
青豆をすりつぶした、どろどろっとした食感のスープ。ソーセージ、人参、ミルクなどが入っています。ミルクやソーセージなど、割と動物性のものが入っているので、豆の味を純粋に楽しみたい人にとっては期待外れかもしれん。
肉じゃがを煮込みすぎて失敗したらこうなりそうだけど・・・肉じゃがより、もっと薄味でボソボソしてます。とはいえ、これ、スーパーで売ってたレトルトを食べたので、ご家庭のはもっと美味しいかも。
スタンポット(Stamppot)
見た目はとてもシンプル料理なんですが、食べてみると、結構美味しいのがこれ!
ジャガイモ好きのオランダならではの家庭料理です。
ケールなど緑色の葉野菜とジャガイモを、マッシュポテトにして、塩コショウなどで味付けし、ソーセージを添えたものです。
なんかジャンク??
でも、オランダのじゃがいもはホクホクして美味だし、野菜もけっこうたくさん入っているし、トッピングで色々のせてもいいんですよ。
トマトとか、アボカドクリーム(ワカモレ)とか。ビーツとか。
主食の炭水化物をお米でなく、ジャガイモでとると、食物繊維も多いし、何気にビタミンCも入っているし、けっこう栄養面では良さそうです。
食べ応えもあるので、お腹空いてる時にもよいです。
パンケーキ(pannenkoek)
パンケーキで小麦粉で出来てますが、ガレットみたいに薄くのばしてあって、食事用のベーコンやチーズがのったものと、シュガーシロップなどがのった甘いデザート用があるです。
食感は、クレープ生地がもうちょい柔らかーくなってふやけた感じの生地です。
上の写真は、アップルシナモン。リンゴの輪切りに、バターがとろけます。右上の壺はオランダ独特の青い花模様。
これがでかくて、ドミノピザ一枚分くらいの大きさ。なので四分の一くらいまでは、焼き林檎の甘酸っぱさとシナモンの香り、バターのこくに、「絶品!」とか思えたのですが、それからお腹いっぱいでやや単調に・・・。
いや、でも美味しいは美味しいんですがね。
味は、だいたい塩味系が、ハム、チーズ、ベーコン、オニオン、マッシュルーム等を使っていて、甘い系は、林檎、パイナップル、生姜、シュガーシロップ、レーズン、バター等のトッピングから選べます。
小麦粉を練って材料をのせただけの、だれでもつくれそうなw 超シンプル料理です。
インドネシア料理
元植民地だったインドネシアの料理もけっこうポピュラーです。
サテソースを使ったインドネシア風カレー
ライデン大学の学食で6ユーロくらい。ちょっと高い・・・。
ソースはピーナッツやタマリンドなどの果実も入った、甘辛い感じのソースです。辛さはマイルド。お米かと思ったら、穀物はクスクスでした。
ルーの中には、にんじん、玉ねぎの甘く酢漬けしたようなもの、玉ねぎが入ってます。クスクスの中には野菜の炒めたのも混じってます。
これ、ごはんも甘く味付けてあるんですね~~。美味しいんですが・・・太りそう・・。で、何かに似てると思ったら、焼きそばでした!!焼きそばって、炭水化物と野菜を甘くあじつけてありますよね。あの味に近い。
ハーブやスパイスが効いてますけど。
ルンピア(春巻き)
東南アジアの春巻です。屋台で買える。1ユーロ位から。人参や春雨のようなものが入っていて皮は揚げてあってサクサク。ただ、中国式の春巻きと違って、キノコなどの味わいは付いていないので、中身の種類にもよると思うけれど薄味。たれが欲しいところです・・。
トルコ料理
オランダはトルコからの移民が多いので、ケバブなどトルコ料理の軽食のお店もたくさんあります。一番安く食べようと思ったら、トルコ料理がいいですな。
ボリューム満点のサンドが2ユーロから5ユーロくらいで食べれます。
ケバブサンドイッチ
ヨーロッパ各地で食べられるサンドイッチのようで。中身は、トルコの料理なのですが、パンはふつうのヨーロッパのパンが使われてます。日本では羊肉が多いと思いますが、オランダでは鶏肉もポピュラー。パンの中に、スライスした肉と、ヨーグルトソースみたいなドレッシング、パプリカやレタスを、かなり沢山盛ってくれます!
サンドから具がはみ出しまくりなので、フォークをつけてくれて、フォークで具を食べます。
オランダで安くお腹を満たすなら、これかなあ。
カプサロン
オランダで食べられる独特のトルコ~ギリシャ料理といえばこれ!
「カプサロンkapsalon」って「理髪店」っていう意味なんですよ。
だから、最初はちょっと混乱しました。ん?この床屋さんは、トルコ料理も売ってるのか??みたいな。
この始まりは、やっぱり床屋さんが、いつもケバブ料理屋さんで、自分の好きな具材ばかりトッピングして貰ってたというエピソードみたいですよ。
それだけあって、ケバブ料理のいいとこどりです!
たいてい、使い捨て容器に、スライスした鶏肉ケバブ肉、玉ねぎ、キュウリ、レタス千切り、チーズ、それにスパイスソースがかかって仕上がり♪
これ、たぶん塩分多いし、カロリーも高いと思うんですが、ついつい食べちゃいます。美味しいですよ。小麦の皮がない分、ぱくぱく食べれちゃうんです。
ターキッシュ・ピザ
トルティーヤみたいに、小麦粉の皮をくるくる巻いて食べます。ケンタッキーのラップサンドの2~3倍のボリュームはあるのでお覚悟!
トッピングの野菜はショーケースの中に入っていて、レタスサラダ、トマト、ピクルス、マッシュルーム、キュウリなんかを選んで指させば、店のおじさんが盛り付けてくれます。皮は思いのほか分厚くて、確かにピザ生地の厚さ。安いですがボリュームあります。味は今一つパンチに欠けたな…。スパイスやマヨネーズはのっていなかったので・・・。
アジア料理
オランダではインドネシア料理の他のアジア料理も食べれますよー。日本食、中華、タイ料理などは結構あちこちにあります。
それと、オランダ独自にアジア料理をアレンジしてるなあーと思うのが「WAK」とかいう料理。
なんていうか、日本だと「どんぶり、丼」てイメージが近いです。
けれど、調理方法は中華なんです。
でも具材は、オリジナル。おもろい。
中華の回鍋肉みたいに、油でさっと、具材を炒めます。野菜が中心で、卵や豆腐などが入っていることもあります。
その具材を、ご飯の上にかけて、食べます。
美味しいですよーーー。
回鍋肉のあんかけ風のところ以外にも、インド風カレーソース、上海風甘酢ソース、インドネシア風ココナツソースなど、ソースを色々選べるようになっているところもあります。
上の写真の「eazie」ってお店では、具材は、タケノコと人参、ベビーコーン、ブロッコリー、卵焼き、豆腐、パプリカ、鶏肉、などから自由に何点か選んで、お店の人に炒めてもらう仕組みになっていました。
まとめ
オランダでは、火を通したものを食べるのは夕食だけだとよく言われます。農民の国なので、朝昼はフルーツやヨーグルト、チーズをそのままパンやグラノーラと一緒に食べて農作業し、夜だけスープなどが出るということですね。
ただこれ、ヘルシー好きには、かなり嬉しい食事ということです。新鮮な果実や、食物繊維たっぷりの穀物ビスケットやシリアルはとても安価で質が高いです。
私的には、素材を活かしたシンプルフードは本当に美味で生命力があると思います。
火を通したもの、スープやお肉料理なんかはちょっと退屈かもしれません。
あとは、インドネシアやトルコ料理の影響なのか、スパイシーな味付けも意外と好まれている気がします。インドネシア、トルコを始め、中国・日本料理のお店もあるので、色々バラエティーも揃ってるかと思われますぞ。
オランダ事情記事は、他にも色々ありますので、お読みくだされば嬉しいです☆