ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(Vincent van Gogh)
ちなみに最近、ゴッホの伝記アニメ、とても美しい映画が公開されていました・・。
ゴッホの絵が動き出したようなアニメーションです。
ゴッホの持っていた絵画理念
- 産業化によって、神の創造はくじかれたため、人間は孤独に陥っていて、ただ芸術だけが真の感情を放出し、人間の慰めとなることができる
- 真の芸術家は、作品に降伏しなければいけない
- 人生において誠実さを大切にする
- 人間は自然に慰めを見出すことができる(第二の聖書としての自然)
- 絵を描くことは使命的なものであり、愛や家族の代替となる
- 奪われた者たちへの共感
- 抜本的革命家としてのキリスト像
ハーグ時代のゴッホ 1881-1883
アントン・モーブに師事し、ハーグスクールから影響を受けた。
ヌーナン時代のゴッホ 1883-1885
- 農民たちの悲惨な状況に同情している
- 農民たちはアースカラーで描かれている
- 遠近法の消失点をいくつかつくり、また手の表情によりドラマ効果を高めている
- ハーグスクールに影響を受けた、モノクロームの絵
- ジョセフ・イスラエルの影響もみられる
- 農民たちは、彼らが耕す大地に近い
- 労働者は有機と誠実さを見せるという考え
- 一生懸命働くことと勤勉さが真実の高貴さだという考え
アントワープ時代のゴッホ 1885-1886年
- 日本の版画を発見した。
- シンプルで、ほとんど抽象的なフォームを用いている
- 鮮やかな色使い
- 強い輪郭線
- 予想つかないところでカットされる構図
- 空間は、内側から感情的に体験され、伝統的なアプローチを嫌った。
パリ時代のゴッホ 1886-1888年
- 印象派とポスト印象派の影響を受けた、
- 厚く、短いブラシストロークであり、いろいろな方向へと筆跡が伸びている
- 原色による色使い
- 実際の色ではなく、ゴッホが内側の目で体験した色を再現している
- 描かれる対象物はくっきりした輪郭線を持つ
アルル時代のゴッホ 1888‐1889
- ポール・ゴーギャンと、オランダ17世紀の風景画の影響(パノラマ)
- 彼の日本をアルルに見出そうとした
- もっとも多産な時期
- 筆の運びはさらに力強く表現するものになる
- 地中海のキラキラした光にインスパイアされた色彩
- 色と空間は、感情を表現するのに使われている
- 夜の時間、星や惑星に神の慰めを見出した。ローマ時代の廃墟も描き込まれた絵がある
サンレミ時代のゴッホ 1890年
- 特徴的な手法を編み出した
- 伝統的な絵画空間は消失している
- 不吉でダークなサイプレスと、ねじ曲がったオリーブの木を好んで描いた
- 色彩の鮮やかさは減少する
オーベルニュでのゴッホ 1890年
- プロバンスで見た色彩を、北方へと当てはめている
- 彼の若き時代の、まだけがれていない風景を探し出そうとする
- パノラマ的なキャンバス。真四角を二つ合わせたような。
- バイタリティに満ちている
- 三次元空間を生み出そうとはしていない。
- 創造者と再び一つになろうと希求している
- 強い孤独感
- 風景の中に慰めを見出す。
ゴッホにとっての使命とは
彼のパーソナリティすべてを、絵画に注ぎ込むこと。
そして、彼が言葉を交わせない人々と存在を分かち合い、彼らを慰めることだった。
そしてゴッホの絵画は普遍的なメッセージを持つことが今や証明されていて、いまも世界中の多くの人々の心に安らぎを与え続けている、
さらに1900年代の画家たちにも影響を与えた。
- 内的経験の表現としてのアートという概念
- 色彩や線を自由に用いること
- 表現主義のパイオニアであった。