ヨーロッパ(オランダ)で見かけた果物を片っ端から食べて感想を書いていくスレがこれです!
オランダはインドネシアを植民地にしていたせいなのか、トロピカルフルーツが日本よりもメジャーで、お手頃な値段で普通にスーパーに並んでます。(ほかのヨーロッパ諸国はどうなのかな?謎です。)
小さい国なのに農業大国で、コンピュータで完璧に管理した、室内での栽培方法が、先進的な取り組みとして注目されてもいます。
日本の果物と違うところは、全般的に小さくて、素朴な味が多い。日本のは、大振りな果実を選んで、消費者の好みにあうよう糖度をできる限り高めて・・・と、至れり尽くせりされているんだな~と思いました。
ではオランダで食べられる果物図鑑をお送りします♪
パッションフルーツ
(オランダ名:passievruchten 英語名:passion fruits )
価格:3個入りで130円位 ジンバブエ産
ピンポン玉を一回り大きくしたようなサイズの、黒っぽいフルーツです。
熟して甘くなってくると、皮はしだいにデコボコしてきます。
真ん中は割ったところ。黄色い果実と種が入っています。右は、果実を取り去ったところ。触手のような吸盤のようなものが内側に向かって伸びていて、果肉のかたまりはここに取り付けられていたことが分かります。眺めると、なかなかに造形が美しく機能的なデザインになってます。
味はというと・・・マンゴー系の甘酸っぱいトロピカルな味です。とてもおいしい。種を包む果肉はぬるぬるとした感触で繊維質が多いです。ただ、種が大部分をしめていて、シャリシャリ種を噛むことになるので、ちょっと面倒なところも。
パッションフルーツはピューレになった状態で食べる方が純粋にジューシーな甘酸っぱさを楽しめるかも。
栄養的には、カロテン、ビタミンC、ビタミンB6や葉酸が豊富です。
キウイベリー
(オランダ名:kiwibes 英語名:kiwiberry)
価格:1カップ125g1.9ユーロ前後
スーパーでたまに売ってるこのフルーツ。果物が圧倒的に安いオランダにしては、高めの値段設定ですが、美味なので一度食べてみる価値あります。
ビタミンCが100g中70mg含まれてて、ビタミンEもアボカドの2倍とか!
皮ごとペロっと食べられちゃいます。キウイほど酸味はなく、甘くてジューシー。
気付いた時には、125gあっという間に平らげてしまってました・・・。ちなみにベルギー産でした。
杏(あんず・アプリコット)
(オランダ名:abrikoos 英語名:apricot)
杏子です。日本ではあまりメジャーではありませんが、オランダでは大抵のスーパーで売られてます。梅の実よりも一回り大きくて、黄色っぽく、桃のような外見と手触りをしてます。
そのまま齧れます。桃の甘さとマンゴー的な酸っぱさ(マンゴーよりは酸っぱい)が同居していて、気分をリフレッシュしたい時や、甘酸っぱさ好きな人にはおすすめ。
ベータカロテン豊富、クエン酸など疲労回復成分も入ってます。
プラム(紫色)
(オランダ名:pruim 英語名:plum)
これは日本でも山梨県など高原を中心に栽培されてますね。日本の梅を一回り大きくしたような感じで、濃い紫色の皮をしています。杏と多少見た目が似ていますがこっちの方が全然甘いです。酸っぱさはほとんどなくて、癖のないマイルドな甘さです。
プラムのうちのある品種を乾燥させると、おなじみプルーンになります。
プラム(緑色)
(オランダ名:pruim 英語名:plum)
プラム系が多すぎて、プラム、桃、杏子(アプリコット)の区別が混乱してきますが、一応ちゃんと個別名称が付いているようです。
これは緑色のプラム。紫色のプラムがプルーンみたいな味がするのに比べて、こちらは日本でいう「梅」に一番近い味だと思います。梅ジュースとか梅酒とか、ああいう味ですね。(砂糖が入っているジュースほど甘くはないけれど)
ネクタリン(椿桃)
(オランダ名:Nectarine 又は Perziken 英語名:nectarine)
オランダでは本当にバラ科の桃類に属する果物がポピュラーで、スーパーに色んな種類が並べられてます!これも、桃の変種の一個で、中国が原産地です。大きさは、アプリコットやプラムと通常の桃の中間くらい。
味は、アプリコットと桃の中間くらいでしょうか。わずかな酸味と甘みが調和していて、癖がなく食べやすいです。
黄色と赤の色合いは、林檎にも似てます。果肉は黄色っぽくて中心に種あり。
ふつうの桃よりもビタミンAやビタミンC多めに含まれてるとのよし。
野生の桃
(オランダ名:perzik wilde 英語名:wild peach)
オランダに来てはじめて見た野生の桃。面白い扁平な形をしています。サイズは日本の丸い桃の半分くらいで、味はそんなに甘くありません。
日本の桃はともかくジューシーで甘くて、汁をしたたらせながら芳醇な果実をむさぼる・・・的なイメージがありますが、この野生の桃は、あっさりしていて素朴です。
糖度もそこまで高くなくて、果肉はシャキっとして水分少なめ。手を汚さずにあっさり食べれるのが良い♪
マンゴー
(オランダ名:mango- 英語名:mango)
ご存じのトロピカルフルーツ。これが安い!路上で開かれるマーケットに行くと、日本で一個300円前後する、でっかいマンゴーが、1ユーロくらいで買えてしまいます!
一人では食べきれないかと思いましたが、意外と中に入っているひらべったく細長い種がでかくて、一人でも食べきれる量でした。
食物繊維とビタミンA,ビタミンCベータカロチンが豊富、水分量が多くてとってもジューシーです!
グアバ
(オランダ名、英語名:guava)
なんだか分からずに買ったのですが、グアバでした・・。見かけは瓜みたいな感じ。テニスボールくらいの大きさです。沖縄料理屋でよくグアバジュースは飲んでいたんですが。あまり熟してなかったみたいで、甘くない梨みたいな味がした…。よく熟してから食べるべきですな。
真ん中の種の部分(綿)は、取り除いて食べたほうがよいかと。種、もんすごい硬いです・・。歯でなかなか砕けないくらい…。
いい香りがするようになって、触ると桃ぐらい柔らかくなるまで、常温で追熟させて食べましょう。なんとレモンの約6倍のビタミンCが含まれているそうな。
チェリモヤ
(オランダ名:cherimoya)
このフルーツ、今まで食べた果物の中で一番インパクトが大きかったかもしれない!見た目はグアバに似てます。テニスボール状で緑色。表面には鱗のような模様が付いている。
食べごろは、皮が茶色っぽく、やわらかくなって甘い匂いがしてきた時。
半分に割って、スプーンですくって食べます!!森のアイスクリームとも呼ばれているそうです。
一口食べた瞬間!!これはびっくり!ヨーグルトみたいな味がする~~。イタリアのねっとりしたヨーグルトデザート、ヨーグリノってご存知でしょうか?そしてとても甘くて濃厚。ちょっとフローズンなしゃりしゃりした食感も混じっています。それにしても本当にヨーグルトみたいで、天然の果物がこんな風味を出せるなんて不思議でなりません!しっとりねっとりした果肉に、果汁もじゅわじゅわ溢れてきて、なんとも驚き。
私には少し甘すぎる感もありましたが、癖になりそうな味。一回は試す価値があります。食べごろは三日くらいで終わり、それが過ぎると渋くなってしまうみたいなんで、食べごろを見逃さないようにしたいですね。
ウチワサボテンの実
(オランダ名:cactusvijg 英語名:Prickly pear)
価格:近所の果物やで1個50セントくらい。
この謎すぎる外見に魅かれて、思わず買ってしまいましたよ~~。
なんなの、この水玉!!で調べたらサボテンの実なんですね~~。
しかし、こいつ実は要注意!!!のフルーツで、正直あまり購入はおすすめしません・・・。
まず!とげが刺さるっ!!
この水玉がチャーミングポイントなのですが、どうもこの部分には、細かい産毛のような棘がたくさん生えています。すごく細かいとげなんで一見分かりませんが、実をつかむとあとから手がチクチクしてきます汗
スーパーを出てから指先を見たら、金色に輝くほそーいものがいくつも刺さってました泣 わりと簡単に指で抜けますが、もろいトゲなので折れてしまうと、しばらく指に残ります・・・。
で、上のように両端を切り落として半分に切ります。しかしこのときもトゲが刺さらないように、フォークを突き刺して支えます。ぜったいに手では触りません・・。
で、中にはぎっしりと種が詰まってます。大きさは表面の水玉と同じくらい。これが硬いので、呑み込んで食べるしかないそうですが、消化にわるそう・・・。
裏ごししてジュースにするのがいいかも。味と香りはわるくないんですがね。メロンがちょっと南国化したような、独特のいい匂いがします。
摘んだあとは熟成しないので、なるべく色の濃いものを選ぶのがよいそうです。
これ、南イタリアでも食べられているみたいで・・・そのへんからヨーロッパにも流通してくるのかもしれません。
林檎
(オランダ名:appel 英語名:apple)
日本でもみんな 大好きなのが林檎。オランダの林檎は、小ぶりです。そして、ヨーロッパの人々はちょっとしたおやつがわりに、リンゴを持ち歩いて、さっとバッグから取り出しては、そのまま丸かじりしてます。
大学の授業と授業の合間なんかでも、よく林檎かじりながら廊下歩いてる学生見ます。
よく絵で見るみたいな、芯のとこだけ残して食べたあとの林檎なんか、リゾート地とか行くと転がってたりします。
持ち歩くのにちょうどよい大きさが好まれているのかもしれませんね。品種が色々あるので、味もそれによって変わります。赤いのと黄色いのがあって、日本でよく見るジョナゴールドとかもあります。
エルスターという赤い林檎が定番で、一個25セント(30円くらい!)で買えます。甘くて美味ー。黄色い品種は、酸味が強めです。
ちなみにオランダ人は、アップルパイには目がないみたいで、数世代にわたるレシピを受け継いでいるご家庭も少なくないとか。スタバでもアップルパイは人気を誇ってます。
洋梨
(オランダ名:peer(conference) 英語名:pear)
日本で売られている洋梨よりも小ぶりで、細長めです。可愛いずんぐりしたろうそくみたいな、鳥みたいなシルエットです。conferenceという品種です。
味はといえば、日本の洋梨は芳醇でとろけるように柔らかく、汁気たっぷりなめらか、といったものが多いですがオランダの梨は、もっとあっさりしてます。水気と香りはそんなに強くなく、どちらかというと日本で売っているふつうの日本の梨に近いかもしれません。触感が多少、きめ細かくなって、多少いい香りが加わった感じ。
マルメロ
(オランダ名:kweepeer)
価格:1個1ユーロくらい
大きい林檎くらいの大きさの、黄色い梨のような実・・・。なんじゃらほい?と思って買ったら、マルメロでした。日本の花梨に近いです。
確かに、匂いをかぐと、とても爽やかないい匂いです。
花梨と同じく、そのままだと渋くて食べられないのだけれど香りがよくて、シロップなどにすると、喉やせきの症状を和らげるのに良いとされています。
なので、折角だから蜂蜜漬けを作ってみることにしました!
薄くスライスして蜂蜜瓶に詰めていきます・・・。そしてその過程でもちろん・・・つまみ食い・・・ってアレ!
渋いとかいわれてましたが、そんなに渋くないんです。何日か置いておいたのが良かったのか、ビタミンCが多そうな、酸味が強い味がしますけれど、とっても爽やかで、そのままでも、小さい欠片を少しずつ食べれば、それなりに甘いし、全然美味しいんです。
で、蜂蜜につけたら、もう翌日から美味しく出来上がっていました。マルメロのエキスが蜂蜜に溶け込んで、全体がフルーティないい香りになってます。ローズヒップティーに合わせて飲んだらめさ美味しかった。秋冬には良いドリンクになりそうです。
見かけたら、ぜひ作ってみてください。蜂蜜にスライスを入れるだけなのでいたって簡単です!生姜も一緒に漬けても風邪予防にいいかも。
ざくろ
(オランダ名:granaatappel、英語名:Pomegranate)
価格:1個1ユーロ程
イスラエル産でした。柘榴も、結構ポピュラーなフルーツで、割とどこにでも置いてあります。子供の時に木からもいで食べた人もいるんでは?
割ると、中には人間の歯のような…(ぐろくてすみません)トウモロコシの実のような粒がぎっしり詰まってます。小さいころ「柘榴は人肉の味がする」とか聞いたことありますが、こういう変な見た目のせいもあるんでしょうね・・・。
粒の一つ一つには種が入っていて、シャリシャリ噛んで食べることになるため、パッションフルーツと同じく、ちょっと面倒なんだよね・・・。あと、粒を外そうとするときに、汁が飛び散りやすいのでご注意!
裏ごしして、ざくろジュースにしてしまった方が味を純粋に楽しめると思います。果肉はみっしり詰まっているので、一個で2人分にはなるかと。 味は・・ラズベリージュースから酸味を抜いたような、まろやかで癖のない甘さ。
栄養的には、アントシアニンやタンニンなどのポリフェノールが豊富に含まれています。
食用ほおずき
(オランダ名:ground cherry)
価格:1箱1、3ユーロ前後
独特の甘酸っぱい味が美味。黄色い実の中には、白くてプチプチした種が詰まってますが、全然食べにくくはないです。カラカラしたガクをとって、お口に放り込めばいいだけなので気軽に食べれます。熟してると、なんともいえない、ややねっとりとした甘い香が漂います。
実自体は小さいので、お腹いっぱい食べるには物足りないですけど、ちょっとお口さみしいときや、サイコロ切にした他の果物と合わせるとかすると、いい感じかと。ビタミンAや鉄を豊富に含んでます。
(真っ黒い)バナナ
(オランダ名:banaan)
オランダでは八百屋さんで、このような皮が真っ黒!!になったバナナをよく見かけます・・・。あんなに古くなったバナナを堂々と売って大丈夫なのか!?とか思ってたら、ルームメイトが買ってきた・・・。
そして、なんとこれは、こういう種類のバナナみたいなんですね!彼女いわく、こっちのバナナの方が普通のより美味しいよってことで・・・。食べてみたら・・
確かに・・果肉が普通のバナナよりも、まずオレンジ色をしています。そして密度もみっしりしていて、甘さはそこまで高くないものの、お芋を食べているかのようなホクホク感がありました。
デーツ(生)
(オランダ名:dadel 英語名:dates)
この、枝についている、薄黄色い不思議な果物はなんじゃらほい??思っていたら、おなじみのデーツでしたね。中東原産のナツメヤシの実で栄養満点です。鉄分、亜鉛、マグネシウムなどミネラルたっぷり。コーランには「神の与えた食べ物」と書かれていて、中近東では日常的な果物です。
砂漠の隊商が栄養補給に食べていたといいます。ナッツ&フルーツバーの主要成分によく使われています。乾燥したデーツ、干からびて茶色くなった楕円形の実は、日本でもときおりナッツコーナーで見かけます。生を見るのは初めてなので気付きませんでした。
実が薄茶色くなってきたら、甘くなって食べごろです。食べると、あ、あまい・・・。ねっとりとした、安納芋とか干し芋みたいなコッテリした甘さがあって、すぐ満腹になりそうです。徹夜明けに食べたら良さそう・・・。
生でも、こんなに甘くてねっとりとしているとは、恐るべし・・。
蜜柑
(オランダ名:mandarijntje 英語名:Mandarin)
日本の冬の「炬燵で蜜柑」が恋しくなったら、これに限ります。
日本の蜜柑にそっっくり!少し皮が肉厚でスモールサイズな位で、味は本当にそのまんまですねー。
まとめ
こうしてみると、全体的にオランダの果物は、日本のものより素朴であっさりしていて小ぶりのものが多いです。かといって不味いわけではなく、ゴージャスさには欠けても、優しく染み込んでくるようなお味です。
そんな中、ゴージャスな芳醇さを提供しているのは、南国産のトロピカルフルーツ。ともかく値段がお手頃なのがうれしいです。
そして、オランダ人は甘酸っぱい味が好きなのか、果物も、マンゴー、杏子、ピーチなど酸味も入ったものがよく並んでいるように思います。
また、ヨーロッパでは、たいていの果物を皮ごと丸かじりできるのがうれしいです。日本産もののの農薬使用量は多くて、しかもネオニコチノイド系の農薬を使っていることが多いので、皮を剥くのが習慣になってしまっていますが汗。
皮をむいて林檎を食べるのは、ヨーロッパの人からはクレイジーに見えるらしいw。
しょうかいした果物の他にも、アボカドやマスカット、バナナ等も売られてますが、これらは日本と大差ないので省略~。