大学職員といえば、何か楽そうに見える割に、年収も良く、安定している・・ということで最近、人気が出てきている仕事です。
それに、新卒から博士課程やポスドク、民間企業からの転職組までが、採用試験を受けれるという、募集年齢幅の広さも魅力的なポイントになっています!
大学院生の中にも、どうせ仕事をするなら、少しでもアカデミックな環境に近い場所で働きたい・・・!っていう方もいるかもしれませんね。
確かに、職員は図書館が使えたりしますから、本が好きな人にもいい環境です。
で、わたしは大学職員としてフルタイムで働いていたことがあります。さらに、友人にも何人か、大学職員がいます。友人の母も大学図書館の司書でした。
その経験から、自分の体験したことでしかありませんが、洗いざらいぶっちゃけてみようと思いますので、参考になりましたら嬉しいです!
大学職員採用の年齢制限
大学職員の求人は、いわゆる”高齢者”((''◇'')ゞ)にも優しいところはポイント高いです!
例えば、国立大学法人の公式採用試験では、20代であれば間に合います。なので、もうあと少しで30代!いい加減、転職したい・・・とか、いい加減、就職しないとヤバい!っていう人には朗報です。
私立大学や、公立大学については、その学校ごとに様々ですが、なんと年齢制限がまったくないところすらあります!30代後半や40代だと、前職からの知識や経験をどう活かすのか、という点が面接で聞かれることにはなるかと思いますが、
少なくとも第一次の筆記試験については、不利になることはまったくないはずです。
筆記試験があれば、勉強さえしてあれば、とりあえず一次は突破できますからね。
大学職員はホワイト?それとも激務?→部署による。
よく、大学職員は忙しいのか、それともゆるくて楽な職場なのかと聞かれることがありますが、この答はズバリ「部署による」です。
割と、どの大学でも、配属部署による業務の偏りが激しい場合が多いようです。
私の場合でも、毎日定時の5時過ぎに帰れる上に、休みも月に1回ペースで取れるような、ゆるーい幸せな部署もありましたし、
逆に朝8時半から夜中の10時まで、13時間以上働いているような、ブラックな部署もありました・・・。
正直、自分も、「大学職員って楽そう、残業少なそう」と思って、志望したところはありました。ですが、必ずしも、そういう希望が叶えられるとは限らないのが現状です。
ただし、たいていの大学では、残業代は、ある程度ちゃんと支給されます。忙しければ忙しい分だけ、収入は増えます。(配属先の上司の方針にもよるかもしれませんが)
その点では、サービス残業が当たり前になっている民間企業に比べれば、ホワイトかもしれませんね。
どこの部署が忙しいのかは、本当に大学によって違うようです。私のいた大学では、会計課が残業量トップでしたが、友人の大学では、会計はいろんな研究科のスタッフが自前でやるので、かえって楽だということでした。
どこの部署が一番忙しいのかを判別するためには、その大学に夜中まで張っていて、どこの部屋が一番遅くまで電気がついているのかを、偵察するしかないです(;・∀・)
あと、時期的な問題もあります。いわゆる繁忙期というやつです。これも部署によって違うのですが、分かりやすいのは、入試課。
入試担当だと、入学試験のある12月~3月、特にピークの1月・2月にかけては徹夜も出てくるくらい多忙になるようです。
そのかわり、他の季節は、当然暇で天国♪という話。
学生課なんかも、新入生がどっと入って来る新学期には、その対応に追われて忙しくなります。
夏休みは学生がいなくなるから暇?と思いきや、会計係などは、忙しくなったりします。なぜかというと、授業から解き放たれた先生達が、一斉に出張に旅立つんです。なので、旅費の支払いが多くなったり、研究費の支払いを行う機会が増えます。
それから、全部署が共通して忙しくなるのは、やっぱり3月の年度末です。教授達が、当年度分の予算を消化しようと、まとめて色々発注してきますし、新学期の準備や、新しく入って来る教職員の採用手続きなど、色々な業務が集中してきます。
大学職員は、なのでホワイトと激務を行き来する。
と思っておくと、一番現状に近いかもしれません。ただいいところは、大体3年毎くらいに、異動があること。なので、激務部署に配属されてしまっても、とりあえず3年間耐えられれば、ゆるい楽な部署に異動させてもらえたりします。
(人によっては、激務から激務へ異動になることもあり得ますが・・・)
大学職員は、語学力があると有利。
大学職員の採用試験時に、エントリーシートや履歴書に書いてあると、面接官の反応が良い資格のナンバー1といえば、語学力です。
つまり、TOEICやTOEFL、英検です。
特に、日本のビジネス全体の傾向でもありますが、TOEICの点数が800点以上いっていると、結構「英語が喋れる」とみなされる傾向があります。
大学は、何気にけっこう英語を使うことが多い職場です。
留学生課なんかでは勿論なのですが、外国人教員を雇ったり、経理書類でも、外国のホテルや外国の物品の書類を見なくてはいけない機会は多いんです。図書館でも、外国語の本は沢山ありますしね。
なので、英語ができる人は何かと重宝されます。
しかも、大学職員に求められる語学力は、一部のプロフェッショナルを除いては「なんちゃって」でいいんです|д゚)
・・・っていうところも味噌。
なぜかというと、書類をちょっとチェックする分には、英文読解能力がある程度あれば足りますし、留学生対応する場合でも、使うボキャブラリーは非常に限られています。なので、使う言葉が限定されるから、聞き取りやすいし、こちらの言うことも、下手な発音でも推測して貰えやすいんです。
英語がある程度得意な人は、面接前に、TOEICなどを受けておくといいかもです。
大学職員は、語学研修も受けられる♪
語学力といえば、多くの大学では、業務への必要性から、職員向けの語学研修が用意されていたりします。選抜されますが、面倒くさかったり業務が忙しかったりで意外と行く人が少ない・・・。
私のいた大学では、3カ月間イギリスに行ける研修と、2週間ほど、ニュージーランドに行ける研修がありました。もちろん「研修」なので、この期間もお給料は出ます!!
・・・そんなわけで、今まで一度も留学にチャレンジしたことがないのを後悔しているアナタにも、大学はけっこう魅力的な職場といえるかもしれません。
大学職員の、家賃補助や有休取得
大学職員の待遇や福利厚生は、概して良いと言えるかと思います。(もちろん、勤める大学に大きく左右されるので、個別チェックが必要ですが・・・)
家賃補助については、わたしの勤めていた国立大学法人では、一人暮らししていると、毎月2万7千円ほど貰えました。それに通勤手当も出ます。
有給休暇については、年間30日付与されました。流石に、これをすべて消化する勇気はありませんでしたが(;・∀・)、それでも民間企業に比べると格段に休みは取りやすいです。
ゴールデンウィークやシルバーウィークを利用して、通算10日くらい休みを取っちゃう人というのも、割と頻繁にいました!さらに、私立大学などでは、夏休みの暇な期間は夕方四時頃に帰ってよし!みたいな超天国な制度があるところもあるようです。
ある程度規模の大きい大学の場合は、有休はとりやすいといえます。
大学職員は、女性が働くのに良い?
大学職員は、女性が一生働いていくのに、いい職場とはいえると思います。
なぜかというと、産休や育休が、結構とりやすいんです。国立大学の場合なんかは、産休と育休とあわせて、まるまる三年くらい休めてしまいますからね!それで出世に響くということも、ほぼ無かったです。(ほぼ年功序列なので・・w)
子どものいる場合は、時短勤務制度もありますし・・・。
また、男性でも子どもが生まれたら、育休が取得できます♪
それから、日本社会は、残念ながらまだまだ、女性と男性の賃金格差が大きい国です。先進国の中でも、女性が管理職になっている割合は最低ランクです。
しかしその中でも、昔から教員や公務員については、昔から、まだ女性も男性と平等に働きやすい職場でした。
出世についても、そこまでの偏りはなかったですし、今ちょうど、女性のトップも徐々に増やされている過渡期でした。
なので、一生仕事を続けたい、けれど、そこまで無理して体を壊したくはない・・・という女子の選択肢としても、有りな職場といえます。
(ただ、激務な職場に当たってしまうことがないとはいえないですが・・。全体の傾向、目安と考えてください)
大学職員の雰囲気や服装は?変な人はいる?
大学職員の雰囲気についてです。ズバリ、変な人はいます(;´・ω・) 。
筆記試験がある程度できれば、一次は突破するということもありますし、準公務員みたいなものですので、売上ノルマを達成しないと給料が下がる、なーんてこともありません。
それに、客商売とはちょっと違うので、大学という制度に守られている感じはあります。滅多にリストラされることもありませんので、「なんでこんなにボケてるの??」とか「この人コミュ障だよなー」という人は、ちょくちょくいます・・・。
なので、理不尽な対応につかれることもあります・・・。
そして、何よりも職員というよりは、鬼門は教員かもしれません(??)教員の中には、それこそ世間離れした、凄い変わったキャラクター、あくの強いキャラクターというのが、たまに見受けられます・・・。
事務室に乱入して、怒鳴り込んだり・・・などという光景を時たま見かけることはありました。ただ、流石にこういう人は学内で有名になっていますので、皆で「またきたねーー」と苦笑いする感じなので、まあ自分ひとりで抱え込まなければいけないことは少ないので安心(????)です。
服装については、割と自由です。男性はスーツが大半ですが、中にはジーンズの人もいました。女性はだいたい、オフィスカジュアル。きれいめのシャツやカットソーを着ている人が多かったです。
リクルートスーツをずっと着ていなければいけない民間の、堅めの会社よりは、ゆるいリラックスした格好でOKです。
そして大学職員全体の雰囲気ですが・・・、やっぱり安定志向の人は多いので、あまりに破天荒な人や冒険心がめちゃくちゃ強い起業家タイプというのは、とても少ないです。
平日は普通に働いて、たまに同僚と飲みに行って、土日はサッカーやジョギングなど、スポーツを仲間と楽しんだり、家族と過ごす・・・という、ザ・日本の勤め人、といった生活スタイルの人がやはり多いですねー。
飛び抜けて個性的な人は少なくて、大体平均的なパーソナリティの人が多いと思います。
・・・ただ一点、注意点があるとすれば、男性の中には、ものすごく神経が細かい人が、たまにいます。書類の細部まで、重箱の隅をつつくようにして、「そこはどうでもいいのでは??」みたいな、トリビアルなポイントに、やたらこだわる・・・みたいな、面倒くさいタイプです。
ま、でも、あくまでたまにで、民間よりは、その割合が多少多くなる程度だとは思いますが。
大学職員の年収は国立と私立どう違う?
大学職員の年収の目安・・・。これも、だいぶ地域やその学校によってバラつきがあることと思います。
国立大学の場合は、基本給はそれほど高くありません。ただ、それに住居手当などが乗ってくるので、一人暮らしの場合は、基本給よりは+αで貰えるはずです。
賞与の額などは、民間の景気に合わせて調整されますので、日本経済が上向きなら、賞与も多く、下向きなら少なくなります。
それと、どれだけ残業したかに大きく左右されます。残業代は、大体一時間あたり2000円くらいになりますので、10時間残業すれば、2万円増えます。
(中には残業代目当てで残る人もいるのかな??わたしは一刻も早く帰りたかったので、バッサリ定時で帰っていましたが・・w)
で、国立大学の場合は、30代前半でおよそ、年収400万円を超えてくるくらいです。まあ、それほど大きな額とは言えませんが、一人でつつましく暮らしていくには、全然十分な額といえるでしょう。
ただ、1000万円を超えてくることは、管理職の上の方にならないと難しいと思います。
これは国立大学の場合。
私立大学の方が、給与面では全然いいです!特に、ある程度有名な大学は、お給料が高いことで有名です。
わたしの知っている範囲では、R教大学がとてもいいですね・・。こちらでは、職員でもベテランになると年収1000万円を超えてくるという「噂」であります・・。
稼ぎたい人は、大きな私立大学を狙うようにしましょう!
大学職員については、試験とか仕事内容についてとか、他にも記事書いてますので良かったら見ていってくださいませ。