大学職員というと、やっぱりまずは、学生の時に誰でも接する窓口のスタッフが思い浮かぶと思います。
中には、サークル活動を規制する学生課の人とやりあったり、頑固な態度にあまり面白くない思いをした人もいるかもしれませんね・・(;''∀'')
あとは、授業料などの納付のために、財務部に出向いて、職員さんにお金を渡した、、なんていう思い出もあるかもしれません。
また、感じのいい優しく可愛い職員のお姉さんや、イケメンのお兄さんに、ほのかな恋心を抱くこともあるかもしれませんね・・・!
ま、学生の側からだと職員って、だいたいそういう感じです。
いざ自分がなろうとしてみると、一体どんな仕事をしているのだか想像つかない・・・そういうことあるかもしれませんね。
そこで今回は、実際大学でフルタイムで働いていたことのある管理人の私が、知る限りで、なるべく具体的に解説したいと思います!
部署の構成や役割分担などは、大学によって色々とバリエーションが出てくると思いますが、基本はこんな感じ・・っていうラインは割と共通していると思います。
意外と、学生と直接接する場面というのは、そんなに多くはないのですよね~。
総務課の仕事内容
いわゆる庶務的な事務仕事全般を請け負っています。
入学式や卒業式など式典の運営
入学式など式典の時の、会場設営、掲示の設置、式次第の作成、資料配布、
当日の保護者や学生の誘導、受付案内、教員などへの挨拶依頼、その後の打ち上げ、片付け
までを取りまとめます。
公式な行事の運営なので、ちょっと緊張感が漂う場面でもあります。
秘書業務
特に、学長や副学長などのお偉いさん方のスケジュールを取りまとめます。秘書専門の契約職員さんがいる場合も。
郵便物の管理
全学に届いた郵便物を割り振ったり、各部署が外に発送する郵便物を一時保管しておいたりします。
電話受付
大学の代表番号は、総務課に繋がっていることは多いです。ここには、全般的な問い合わせが集中しますので、取次係のような感じで、しかるべき部署に電話をまわしてあげます。
大学で何か事件が起こった時には、大変かもしれません。飲酒事件や暴力事件などが起こって、それがニュースになってしまうと、一般ピーポーからの電話が殺到するのは、ここです。
重役会議のセッティング
各研究科ごとの会議は、それぞれの部局が議事録を作成しますが、学校全体の運営会議や、外部の人との会議など、大学全体に関わるような重大な会議については、総務課が取り仕切ります。
議事録を用意し(話し合うべき項目の資料もつける)、目次をつけて、必要部数を印刷します。会議の時には記録をつけて、話し合われたことや決定事項を書き留めて、その結果を印刷し、回覧します。
大学に関連する記事の切り抜き
これは、はたから見ていて皆けっこう「面白そう~~」と羨ましがっていた業務ですが、毎朝新聞各紙から、大学に関連する記事を切り抜いてスクラップ帳をつくり、印刷して回覧します。
自分たちのつとめている大学が載っている場合はもちろんのこと、他の大学や、大学制度、高等教育、教育関係は、網羅されてきます。回覧されてきたこの切り抜きを、仕事の手を休めて読むことが、あるいみ気晴らしというか、リラックスタイムでした( ´艸`)
広報室
大学のPRやイメージ作りを行う部署です。
大学で季節ごとに発行する広報のフリーマガジンを編集したり、毎年一回更新する、受験生などに向けた大学案内の編集発行も行います。
けっこう、学生数や協定校数など、細かい数字が載っているものでもありますので、各部署にチェックを依頼して、間違いがないか、何回も校正刷りを出してチェックします。
また、大学キャンパス内でテレビドラマや映画などの撮影依頼が来るときも、広報室が窓口になって、全学にその旨知らせたりします。
それから新聞など外部メディアが大学に取材する際の窓口ともなります。
人事課の仕事内容
人事課は、文字通り、人事のこと全般を行います。
どうしても就職する前は、就活の際に会う、採用担当という立場の人事のイメージが強いと思います。けれども、実際の業務は多岐に渡っています。
職員の採用業務
各部署で働くパートタイム職員に関しては、その部署が勝手に進めますが、フルタイム職員を雇う時には、人事課が準備します。
履歴書による書類選考、面接実施、合否の連絡まで一括して行います。
新規採用時の手続き全般と給与支給業務
各部署から上がってくる新規採用データを取りまとめて、人事記録を作ります。これを全体会議にかけて通す必要があります。
新しく雇う教職員の経歴や年齢から、年俸を算出して、お給料を決めます。家族状況や通勤状況、などもろもろから、住宅手当、通勤手当などを算出して支給します。
お金が絡む部分ですので、けっこうシビアで、質問やクレームが来ることもあるでしょう。
また、退職手当の額を計算して支給するのも人事課です。
教職員の保険や年金、各種手当の管理
年金の登録や、保険証の管理を行います。
それから、主に健康にかかわるいろいろな手当を支給します。
傷病手当、育児手当など・・。
それから健康診断の手配も行います。健康診断の結果が出たら、それを配布します。
研修の運営
なぜか知りませんが、特に国立大学は、やたらと様々な職員研修があります。
語学研修も、TOEICの得点を上げる自習型から、毎週大学で開かれる英会話講習、それに数か月海外の大学に派遣されて語学を学ぶものまで。
さらに、メンタルヘルス研修、救急救命研修、接遇研修、衛生管理者研修、IT管理者研修・・・などなど。もちろん、新任職員研修なんかもあります。中堅職員研修とかもありました(笑)
この研修講師は、外部のコンサル会社や語学学校に依頼します。
そして出席者を募って当日の進行役、挨拶などを行います。語学研修などの場合は、結果報告会の開催を行ったりもします。
研究支援課の仕事内容
この部署の仕事も、割と「ザ・大学」ならではです。
学術研究をサポートすることを業務とする部署です。最近の大学事情からすると、だいたい、競争的資金の獲得なんかが、重要な業務になってきていると思います。
この競争的資金というのは、外部から貰ってくる研究費のことです。
今は、国から大学へ交付される研究費がどんどん縮小されています。その代わりに、文部科学省が、科学研究費補助金や、リーディング大学プログラムなど、企画型の教育または研究プロジェクトを募集して、それに応募して審査に通ると、そのプロジェクトに使える研究費が支給されます。
これがないと、研究費が捻出できない大学などもあるので、こういう資金の獲得にはどこの大学も必死に力を入れているところ・・!
もちろん、申請書類自体は、専門的知識のある先生方しか書けないのですが、事務方はそれをサポートします。
申請前には、説明会を開いて、審査員経験者を呼び、どんな書類・企画が通りやすいのかをレクチャーしてもらいます。
そして申請書類が上がってきたら、その内容をチェック・・とはいえ内容はわからないので、誤字脱字はないかとか、変な行あけがないかとか、主に体裁面です。
訂正依頼をして、何回か先生との間でやりとりして、全員分そろったところで、まとめて文科省などに提出します。
そして審査の通ってめでたく補助金が支給されたら、そのデータを管理。
補助金使用の実際の会計については、先生たちが所属している各研究科の事務室がやることが多いですが、
補助金を使ったプロジェクトの成果報告書や、次年度予算の申請なども、先生たちに執筆を依頼して、取りまとめます。
海外への研究者派遣と、海外からの研究者受入
今は、ほとんどの大学が海外大学と協定を結んでいます。
協定は大きく分けると、学生を派遣するものと、研究者を派遣するものに分かれます。
研究支援課では後者を担当します。
民間企業からの寄付金や連携研究の管理
補助金は、文科省など国から交付されるものの額や規模が大きいですが、民間企業も研究助成金を独自に支給しているところもあります。
なので、こういう寄付金データを管理したり、入ってきたお金を部局に割り振ったりします。寄付金は、一応毎年、寄付金振り込み依頼書みたいなのを作成して、先方企業に送付して、振り込んでもらう形なので、そういう関連書類も作成します。
研究支援は、大学で行われている最先端の研究の内容をチラ見できるので、面白いぽししょんでもありますが、科研費応募などの最盛期はチェックでけっこう忙しくなります。
そして、アクの強い先生たちからは、やたらと物言いを付けられることもありますので、そういう大変さもあるかもしれません。
まとめ
こんな感じで、今回は総務課、人事課、研究支援課について内容をご紹介しました!
・・・意外と長文になってしまた!!
しかし大学の部署は、まだまだたくさんあるぞ!!
・・・ってことで次回以降でまた書くことにしますね
乞うご期待~~。