ポルトガル旅行に行って、美しいアズレージョの数々にすっかり魅惑されてしまいました!
本当、この色彩感覚とデザインの素晴らしさは神!!!ですよ。
神、としか言いようがない・・・っ、
そんなわけでネット上でフリー写真の中から可愛いアズレージョをピックアップしてきました!
小さなアズレージョ美術館です。
どうぞお楽しみあれ・・・。
服飾系やデザイナーの方々も、この絶妙な配色パターンや模様は参考になるかと思います♪
アズレージョの歴史
アズレージョは、おなじく青色を基調とするペインティングで有名な、オランダのデルフト焼きにも似ているなあと思っていましたが、もともとは15世紀に、スペイン経由でアラビアから伝えられたものだそうです。
確かに文様の中には、アラビアのモスクとかで見ることができそうなものもあります。
そしてアラビアは「空白恐怖」といいますか、とにかく空間をびっしり模様で埋め尽くすというのが特徴的なのですが、それを受け継いでいて、ポルトガルでもかなりびっしりと隙間なくタイルが貼られていたようです。
このタイルは装飾だけでなくて保温効果もあるそうで。
素敵すぎるアズレージョコレクション!
黄色と青のシンプルな模様がモダンなアズレージョ。花模様の帯がアクセントになっています。
リスボンの街角にあるアズレージョ。ポルトガルで食べられるウサギや、大航海時代を思わせる帆船、それにお城、などポルトガル的モチーフが可愛くデザイン化されて使われています。タイルの四隅にあるマークもポイントになってますね。
こちらは、なんともいえない、品のある茶色のアズレージョ。セピア色みたいですね。リアリスティックな花と唐草模様が幾何学的ですが、おばあちゃんのうちにあるテーブルクロスみたいな感じで、どこかほっとさせてくれます。
ほんとに、記憶の中のセピア色!っていう感じの絶妙な色どり。
こちらは、リスボン郊外の観光名所、シントラ宮殿にあるアズレージョ。
四角いタイルを超えて描かれた絶妙な模様。
この色使いや模様にはどこかアラビアの香も感じられます。
この、緑色と水色のあいのこみたいな、絶妙なカラーがたまらない!
緑青色というのでしょうか・・・。本当に綺麗な色です。うねうねしたミトコンドリアみたいな柄もいいですね。
こちらは、花弁・・・薔薇のようにも見えますし。花の部分はもくもくと湧き出た雲で、そのまわりを囲む風とか雷鳴みたいにも見えます。
爽快な空を思わせるアズレージョですね。
本当に、ポルトガル人の色彩感覚には脱帽するのが、こういうタイルを見た時。
やはり日本の感覚とは違っていて、北ヨーロッパ的なビビッドだったりパステルカラーな配色ともまたちょっと違う。
どこかセピア色を感じさせるのはなぜなんでしょうね。赤、黄、青と原色が使われているのですが、どこかノスタルジック。
アズレージョは、幾何学パターン以外にも、このように絵になっているものも結構あるんです。これは風景画ですね。ポルトガルの首都リスボンには、アズレージョ美術館がありまして、その近辺で見られるタイルがこれのようです。
これはリスボンの街並みを描いたアズレージョ。
水色の濃淡が水彩画みたいで美しいですよね。
右上の雲の形が、また海が近いリスボンの空気を感じさせます。
アズレージョによる絵画。このようなイコンもかなり多かったです。街の角々、ちょっとしたお店の装飾に使われていたり、本当に生活に溶け込んでいるのが良かったです。これは聖人と、それを取り巻く天使達ですね。
これは星が爆発したみたいな、躍動感のある模様になっています。編まれた線があちらこちらで星の模様を織りなしているのが美しいですね。
イスラムの影響を濃厚に感じさせます。
これはちょっとモダンなアズレージョ。真四角の十字架のような絆創膏のようなパターンが入れこ状に積み重ねられています。黒と白がシャープな印象で全体を引き締めていますね。
こんなに可愛らしいアズレージョもあるんです。
釣り鐘型の可憐な花が気取らない肩から力の抜けたタッチで描かれています。
野の花のような清楚さがありますね。使われている色は緑、青、赤だけというシンプルさですが、とっても美しい。さびしくありません。
爽やかシンプルなのに赤と青が対比されているせいか、はっと目を引くデザインにもなっています。
これも絵画型アズレージョ。わりと写実的な絵になっています。
海戦の様子でしょうか。クラシックな帆船から煙が出ているので、どうやら大砲を打ち合っているように見えます。画面下には壊れた船も見えています。
やはり水色がとても美しい。
なんというか。水色なんですが、セピア色を感じさせる水色なんですよね。不思議。
これも写実的なアズレージョです。おそらく聖人や教会を扱ったモチーフなのかと思いますが、どういうストーリーかはよく分かりません・・・。汗
中には聖書の場面を描いたアズレージョも結構多くありました。
これも、とてもクラシックな印象のあるアズレージョ。
中東から西洋まで古代から流布していた唐草文様が、アズレージョ・ブルーで繊細に描かれています。タイルはけっこう破損しているので、わりと年月が経っているのかもしれません。
このアズレージョもシンプルにデザイン化されながらもしっかり写実的。広場が描かれています。昔の人々の服装や風俗が分かる資料にもなっていますね。
このように、はっきりと顔が書き込まれたアズレージョもあります。これはインディゴブルー。深い藍色が綺麗ですね。活発そうなおかみさん。ちょっといたずらっぽくて気の強そうな性格も伝わってきそうです。
こういった、白い状態のアズレージョもありました。彩色はされていなくて、浮き彫りでモチーフが彫りつけられています。
これはまた独特の清潔な味わいがありますね。
で、アズレージョが実際どのように使われているかというと、例えばこんな感じ!
ダイナミック!教会の壁前面にアズレージョが貼られています。たてもの全体が、一個の美しい陶器みたいですよね。窓の周りにはアズレージョで描かれた柱や縁飾りが見えます。
可愛いアズレージョ。
ポルトガルの名物菓子、エッグタルトを彷彿とさせる、やさしい卵の黄身みたいな黄色に、ふわふわ縁取りがされています。
ふんわり優しいですね。
これも、渋い色のアズレージョ。
おばあさんち柄アズレージョと呼びたくなる(笑)
上品な老婦人を思わせます。
街角にもアズレージョ。窓のふちギリギリまで、アズレージョで飾られています。
薄い茶色とブルーの、繊細で優雅なパターンになっています。
こんなおうちで毎朝目を覚ますなんて、どんな気分なんでしょうねー。
生活に彩りがあります。
アズレージョ風景画。これは濃い青の影部分を活かした絵になっています。聖書でも特別な偉人の場面でもなく、ふつうの農民(羊飼い)?の生活の一場面を描いたものになっています。
これも、リスボンの一画で撮影されたアズレージョ。
ビビッドな真夏を思わせる色使い。暖色が特徴です。でもやっぱり水色も使われています。赤、黄、青の三原色で、元気がもらえそうな色になっています。
これも鮮やかな朱色が特徴的な、ちょっと珍しいアズレージョ。灼熱の色をしています。
ポルトガルのアズレージョまとめ
わりと沢山集めてみましたが、ここに載せられたのは本当に一部だけ・・・。
気になったかたは、是非ポルトガルに行って実際にみてみてください。
本当に、美しいアズレージョが日常生活に溶け込んでいるのが分かると思います。私が泊まったゲストハウスの小さなお風呂にすら、とても可愛い天使のアズレージョがあしらわれていました。
お店の看板かわりにアズレージョが壁に設置されていたり、駅や教会の外側、内側をいろどっていたり、ともかくアズレージョだらけです。
普通の暮らしの中に、アートがしっくり溶け込んでいるのは、うらやましい点ですね。日本の駅だと、殺風景な広告ボードしかないですからね・・汗
リスボンにはアズレージョ美術館もあります。カタログやグッズも揃っていると思われますので、テキスタイルデザインやグラフィックデザインの参考にしたい!なんて方にもおすすめの訪問スポットですよ。